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宝塚歌劇団雪組公演

宝塚幕末ロマン
『猛き黄金の国』
- 士魂商才!岩崎彌太郎の青春 -

原作:本宮ひろ志
脚本・演出:石田昌也
作曲・編曲:西村耕次
編曲:小高根凡平
音楽指揮:大谷木靖
振付:花柳芳次郎、藍エリナ
殺陣:菅原俊夫
装置:石濱日出雄、関谷敏昭
衣装:有村淳
照明:安藤俊雄
音響:加門清邦
小道具:伊集院徹也
効果:宮廻みさよ
演出助手:齋藤吉正
装置補:広森守
衣装助手:川崎千絵
小道具補:石橋清利
資料強力:三菱資料館

レビューロマネスク
『パッサージュ』
- 硝子の空の記憶 -

作・演出:萩田浩一
作曲・編曲:高橋城、甲斐正人、斉藤恒芳
編曲:木川田新
編曲(東京):鞍富真一
音楽指揮:清川知己
振付:伊賀裕子、御織ゆみ乃、川崎悦子、川崎悦子、平沢智
装置:大橋秦弘
衣装:
照明:勝柴次郎
歌唱指導:楊淑美
仮面美術:清水千華
音響:切江勝
小道具:田中武彦
効果:扇野信夫
演出助手:児玉明子
音楽助手:青木朝来
振付助手:渡辺聡美
装置補:新宮有紀
装置助手:國包洋子
衣装補:河底美由紀
小道具補:谷田祥一

舞台進行:表原歩
舞台美術制作:(株)宝塚舞台
演奏コーディネート:(株)内藤音楽事務所
衣装生地提供:日東紡績(株)
制作:村上信夫
制作・著作:宝塚歌劇団

出演:轟悠、月影瞳、絵麻緒ゆう、湖月わたる、萬あきら、飛鳥裕、成瀬こうき、朝海ひかる、貴城けい、立樹遥、紺野まひる、未来優希、蘭香レア、他雪組

日時:2001/5/29(火) 1:30pm開演
会場:有楽町 東京宝塚劇場
座席:1階5列26番 \8,000-(消費税込)

主観星
『猛き黄金の国』:★★★★
『パッサージュ』:★★★★


今年初めての雪組観劇です。
では早速、どうだったかを。

よかったぁ〜!

最近はもしかしたら、べるばらの派手さに慣れてしまっていたのかもしれません。チケットから盛り上がりまで。それはそれでよいのですが、雪組は雪組でこのような定石を踏んだ公演をやってくれていたんだと思うだけでも、何か「ほっ」として安心です。

 


 

『孟き黄金の国』は和物ということで、毎度の事ながら一抹の不安も。
しかし、妙な古めかしさもなく、かえって感心してみることができました。

私は幕末をよく知りません。ほとんど日本史のミッシングリンク状態なので、今回の話は、そのものからして興味深かったです。時代の境目?の物語なんですかねぇ。
途中、着ている衣装も和服から洋服に変わり、私などが想像する『昔』から『今』に変わった瞬間なんだなぁ〜、などと妙に納得してしまったりして。
今に通じる企業の元々の成り立ちのドラマでもありますし、役にも「聞いたことがある人がたくさん!」いらっしゃいますし。なので、昔の話ではあれど遠い話ではないな、と感じることができて、観やすかったのかもしれません。

話の内容はちゃんとしています。締めるところは締めて、その上で笑いも盛り込まれていていますので、落ち着いて楽しむことができると思います。
ま、びっくりするほどの感動を誘う内容ではありませんが、安心して観劇できます。

 

気になった点としては、展開が速いです。
ドミノ倒しみたいに展開します。パタタタタタタ〜って。
それを補う?セリフも方言で少し聞き取りにくいので、物語の序盤では少々悩んでしまいました。展開の速さに慣れればそんな違和感はなくなるのですが、ちと面食らってしまいますね。
最初の轟悠さんの登場のシーンなんて方言に圧倒されて、セリフを聞くまで気が回らなかったですから。
それから、物語の中での人物の描き方が浅いかな?とも感じました。。
いちいち端々まで描ききるというよりは、その時代の風俗や考え方を見せる程度にして、彌太郎の生きた時代を感じてもらえればよい、というところなんでしょうけれどね。

物語の感想は特にありません。
あの時代にあのような人々があのような考え方を持って生きていたんだ、とドキュメンタリーを観るように舞台を観てしまいました。
パンフレットを読むと、石田さんもそこまで掘り下げるつもりもないみたいですし、そういうものなんでしょうね。
これは作品に否定的なわけではありません。
とってもちゃんと作り上げられているし、生徒さん達も役にはまっているので、どう見てもちゃんとしているし、みて失敗することはありません。いい感じですよ。

そうそう、この話は

三菱と関係あるらしい

というぐらいは知っておいた方がよいです。(笑)
私などは「なぜ三菱?」と思ってしまいましたから。

 

キャスティングいい感じです。
ちょっと説明しづらいのですが、だれもかれもぴったしに感じます。
生徒さん個人個人の持ち味を発揮してというのではなくて、それぞれの役にはまりきっている絶妙の心地よさとでも申しましょうか、そういうように感じました。

残念ながら5/31日付けで絵麻緒ゆうさんが休演になってしまっています。絵麻緒ゆうさんの坂本龍馬は貴城けいさんに変わっています。
早く治って欲しいですね。
かしげさんにもがんばって欲しいということで!

 


 

『パッサージュ』は・・・

楽しい〜〜〜〜〜!

もうこれだけです。おすすめです。ほんとみんなかっこよくてきれいで、言うことなしです。はい!
まずこれは書かせて下さい!

曲がいい!

はまりました。もしかして

高橋城さんはすごい人かも?
(作曲・編曲さんの一人)

なんて思ったりして。
すごいですよ、すごい!
宝塚なのにあんな曲を当ててくるなんてなかなかできるもんじゃありませんわね。
『デパートメントストア』でも泣かせてくれたのに、今回の曲もただものではありませんですよ!
『硝子の空の記憶』の三拍子で「パッサ〜〜ジュパッサ〜〜ジュパッサ〜〜ジュパッサ〜〜ジュ過ぎし日々の名残よぉ〜」と入るところなんて

最高だ!(泣)

いや、ほんと!もうやられました。あれで『パッサージュ』は100点★★★★★です。
上の歌詞の「名残よ」の「名」の部分で7th?に入るんですけれど、あの音です。あの音を聞いて下さい。あの音は、宝塚で今まで聞いたことがない音ですよ!
(調がわからないので具体的な音に出来ないのが申し訳ありませんが・・・CDでも買うか?っていうかDVDにしてくれ!)

もう忘れられません!

高橋さん!あなたのメロディーは忘れられませんぞ!

裏方さんで、も一つ。
セリと中階段を利用したセットが出てくるのですが、あの演出方法にもびっくりです。
セリも有効に使えるとそれだけでもかっこいいのに、階段の途中とかに現れ消えるというのはとても良かったと思います。演出効果抜群でしょう。

 

キャスティングの強さ?がここにも発揮されているように感じます。
特に轟さんと月影さん以外のトップ連までも、みな妙にかっこいいんですよ。
出をわきまえているというか、それでいておごった感じが無くて。(当たり前でしょうが)

男役の黒燕尾服と娘役のドレスのシーン。
男役の定石をふまえたかっこよさをこれでもかとステージに展開してしまうし、娘役のシルクハットをかぶったドレスの姿もかわいらしいです。

場も流れるように進んで行きます。
普通はブツッと切れるような場の転換があると思うのですが、そういう感じはありません。
なので気付いたら終わってしまうので残念至極。

もっとたのしみたいと思ってしまう・・・

 


 

●轟悠さん

このような役をやらせると、轟の右に出る者はいないのではないか。
貫禄も出ています。
単なる二枚目ではなくて、地に足がついたかっこよさというか、そういうものを感じることができ好感。
ビジュアルもかっこよすぎないにも関わらず、その雰囲気や演技力がかっこよさを感じずにはいられません。
前回の『凱旋門』のラディックもよかったんですが、今回も更に男役としての魅力を増していると感じることができると思います。

 

●月影瞳さん

男役さんのやや後ろに付いている娘役、というだけではなくて、場によっては男役さんをも軽く受け流せる余裕ある演技力は魅力。
幅がある、とでも言うのかな?
轟さんと月影さんだと、男役だから娘役だからとか、どちらが上でどちらが下でという関係ではなくて、ちゃんと役回りに応じた立ち位置をわきまえて演技してくれるので、観ていてもバランス良いなぁ〜、と思います。
コメディ的なシーンは『再会』の時もそうでしたが、その場でそのキャラクターをどのように演じるべきか、という事をパキパキ切り替えてくれて、それで場や展開にメリハリがつくので、観ていて納得の貫禄ですね。
貫禄の轟さんに対して、月影さんは大人な女性という感じかな?
ん〜、大人です。はい。

 

●まひるさん(紺野まひるさん)

ファンの割に、いきなりこんなん書くのもなんですが、やっぱり演技はいまいち。
残念。

特にグンちゃん(月影瞳さん)と絡むシーンでは、その演技力の差を見せつけられてしまうのでちょっと辛かった・・・
やっぱり組でもどんどん上に上がってきて役が付いてくるようになると、実力のあるトップさん達と絡むシーンが多くなってきてしまうし、そうなるともっともっと演技力を付けないと見劣りしてしまいますよね。
上がりが早すぎるような気もするのですが、やっぱりこういう役をもらえるのですから、もっともっと演技力をつけて舞台にも深みを出して欲しいですね。

そう、

がんばれ!

おっと、私ももっとがんばって応援せねばなりませぬ!

しかぁ〜し!

そう、しかし!歌と踊りは相変わらず

上手い!

opの歌は、トムさん(轟悠さん)の手前では、あまり大きな声では言えませんが

もっと歌って欲しかった・・・(泣)

そう、『パッサージュ』の方のまひるさんは、明らかに別人。(笑)
この変わり身はなんでしょう?というぐらい。踊りの指の先から違うって感じます。
余裕すら感じます。


朝海ひかるさん
申し訳ないながら今まであまり印象に強く残ることが無かったのですが、今回は、『猛き...』の矢島彌太郎役、『パッサージュ』のopなど、いいところを押さえて出てきていますね。
パンフレットの写真が、「きょとん」というか「ん?」というような、何かを考えているときに隙をついて撮られてしまったという感じが出ているので、そういうのも妙にどうしてしまったんだろう?と気にさせますが。(笑)
タカラジェンヌとしての自分と距離を置いているようにも感じますが、とにかく謎な雰囲気を残すだけに、どうも気になってしまいました。

 


 

2001年という宝塚歌劇団が対外的にも派手派手、退団絡みで公演の話題も切れず、でもそのなよう中でこのような定石?をふまえた公演を打ってくれるのはとにもかくにもうれしいです。

一般向きの話題性という点では当然他作品に劣るでしょうが、雪組のメンバーもその実力をステージに遺憾なく発揮してくれており、他作品とも劣らず楽しめるので、ぜひ注目して欲しいですね。

雪組の作品が、いわゆる「宝塚的か」と問われるとちと疑問符も浮かびますが(個人的には大好きなんですけれど)、宝塚のこれからの可能性を試す実験の組?のようにも見えるだけに、これからの雪組にももっと期待したいですね!

 

それでは!

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