戻る

トップページ > 宝塚観劇日記一覧

宝塚歌劇宙組公演

ミュージカル
『カステル・ミラージュ』
〜消えない蜃気楼〜

作・演出:小池修一郎
作曲・編曲:吉田優子
作曲・編曲:甲斐正人
音楽指揮:清川知己
振付:前川清実、御織ゆみ乃、金森穣
装置:大橋秦弘
衣装:有村淳
照明:勝柴次郎
歌唱指導:楊淑美
音響:加門清邦
小道具:伊集院徹也
効果:関根海里
演出助手:植田景子、大野拓史
振付助手:田井中智子
装置助手:國包洋子

グランドレビュー
『ダンシング・スピリット!』

作・演出:中村一徳
作曲・編曲:西村耕次、甲斐正人、鞍富真一
音楽指揮:伊澤一郎
振付:名倉加代子、家城比呂志、藍エリナ、大谷盛雄、KAZUMI-BOY
囃子:藤舎呂浩、藤舎清成
装置:関谷敏昭
衣装:任田幾英
照明:勝柴次郎
音響:加門清邦
小道具:田中武彦
効果:関根海里
演出助手:鈴木圭、稲葉太地
装置補:広森守
衣装補:川底美由紀


舞台美術制作:(株)宝塚舞台
舞台進行:森田智広
演奏コーディネーター:内藤音楽事務所
制作:北野靖
制作・著作:宝塚歌劇団

出演:和央ようか、花總まり、伊織直加、樹里咲穂、成瀬こうき、大峯麻友、出雲綾、水夏希、陵あきの、久遠麻耶、他宙組

日時:2002/3/5(火) 1:30pm開演
会場:東京宝塚劇場
座席:前売S席 2階5列37番 \8,000-(消費税込)

主観星
『カステル・ミラージュ』:★★
『ダンシング・スピリット』:★★


行って来ました、宙組公演!

今回はなんと当日券ではなくて、友人から譲っていただきました。
ありがとうございました!>Yさん


最近は

「宝塚を観る」=「当日券で並ぶ」

が身に染みついていたらしく、事前にチケットがあるのがこんなにも快適な事なのか、ほとんど忘れておりました。

(とは言っても、そういう時に限って開演30分前の東京駅で山手線に乗り換えて有楽町へ!という段(平日の昼間は有楽町駅に停まる列車は山手線だけ)で「ただいま山手線は人身事故により、内周り外周り共に運行を一時停止しております」の無情のアナウンス。下手にここで待つと10-20分平気でロスしそうだったので、徒歩でとぼとぼ移動。以前も有楽町から東京まで歩いたことはあったのですが、それでも15-20分ぐらいはかかるかなぁと見込んで。東京駅の改札を出たら、あらら目の前に東京国際フォーラムが。タクシーかな?とも考えていたのですが、ちょっと小走りで移動したら、5分程度で有楽町についてしまいましたとさ。余談ですが。)

当日で並ばないで観るとなると、あとはサバキさんに頼るしかないのでしょうが、まだちょっと抵抗があるんですよね。と、劇場前禁止令の後どこに行ったんだろうと思っていたら、すぐ横の「宝塚アン」が入っているビルの前にいらっしゃいました。

余談はこのぐらいにして。
さて、今回の宙組『カステルミラージュ』『ダンシングスピリット』です。

オーソドックス、かつ手堅い作り

に感じました。宝塚的という言葉が場合によっては制作者側の逃げ道として利用されてしまう事がありますが、この作品ではそれは全く感じませんでした。

宝塚が気持ちよく表現されているぞ!

つまり、

あぁ、宝塚っていいなぁ〜!(^o^)

って事かな。小難しい事を考えなくても楽しめる舞台でした。
いわゆる最近で言うところの宝塚の話題になるような

すごい何かはない。

でもなぜか、宝塚なりの

楽しさは堪能できる

と思いました。
いきなり総括っぽいけれど、決してびっくりするような内容ではないが、全体が調和するとこんなに美味しい、を感じる事ができると思います。
素直に

観に来てよかったな!(^o^)/

と思える公演でした。
それぞれの★は3つですが、これはつまらないという意味ではありません
ごくごく普通に楽しむという意味で充分な内容でしたね。
宝塚のスタンダードというか。
3つ星の基準に出来るような作品だと思います。

 

CAUTION
以下ちょっとばかし、ネタばれあります。>ALL (^o^)/

 

●カステルミラージュ

ストーリーを非常に簡単に紹介すると・・・

主人公のレオナード・ルビー(和央ようか)はニューヨーク、マンハッタンはウエストサイドの貧民街に住むアメリカ移民の子。自分の運の強さに気付くレオナードは、貧困や社会的な地位の低さを覆す為に、裏社会でのし上がる道を選ぶ。貧民街でもあこがれの的だったエヴァ・マリー(花總まり)と再開。彼女と共に?表社会でのビジネスに手を広げて行こうとするが・・・

主役の和央ようかさん、レオナードのイメージピッタリ。
裏社会と言うと暴力的なイメージが付きまといますが、この主人公はその運と勝負強さで成り上がって行きます。辺にしゃべりすぎないので、知的で切れるキャラクターに見えます。まぁ、まんまですね。
当て書きなんでしょうけれど、こんな風にキャラがぴったり合うと反対に印象が強く感じられるんですね。
レオナードが勝負に入るとき、なんの躊躇もなくすっと入ってゆくところなんて、いい感じ。

 

場としては、ほとんど狭い場所で展開して行くのですが、アメリカ全土を前にしてのビジネス展開や、イタリアの情勢、ラスベガスの砂漠などが効果的に加味されているので、頭の中にはその広い地図を前にして観ているような気になります。
とはいえいきなり大風呂敷を広げるのではなくて、一番最初は貧民街の街角という風な場所から始まり、レオナードがマフィアに入りビジネスが大きくなるに連れてその地理的なスケールも同時に広がって行きます。

語りの中だけで存在しているイタリアにいるというエヴァ・マリー(花總まり)の弟なんて、最後まで一度も出てこない割に存在感は確か。(エヴァ・マリーの弟は最初の場に出てきています。すっかり見落としておりました。ご指摘感謝です。>Youkaさん)イタリアにおいてはファシズムから開放に向かうというエピソードが、その弟のおかれた状況の厳しさを物語ります。
マフィアの世界の中をそんなに描いてはいないものの、マフィアの掟という点にしぼってマフィアの世界の厳しさを強調して描いているのもわかりやすかったのかもしれません。最初から最後までこれがキーになりますからね。

ドラマを単に舞台上に直接表現だけではなくて、舞台の外側にも求めているのはわかるのですが、舞台上のドラマが・・・どうにも淡泊な訳で。

やっぱり尺か・・・?

 

レオナードと再開して惹かれあうエヴァ・マリー(花總まり)。

レオナードが死んだ事を知った彼女の反応が描かれなかったのが不思議。
直後に帰国してすぐの場「位牌を砂漠にまく」などと言っています。
その時点で彼女は既に遠い目をしているだけで、なんか悲しいわけでもないし、呆然としているわけでもないし、なんなんだ?と感じました。
当然帰国時にそこまで言えるならば、イタリアにいるときに?このことを知ったのでしょうし、その反応が描かれれば彼女がどのぐらいレオナードを愛していたのか、そしてレオナードがどのぐらいその夢?にかけてきたのか、というのが見えたのではないでしょうか?
いともあっさり帰国して来ちゃったので、あらら?って。
それとも、そういうもんなのかな・・・だと、なんか寂しいなぁ・・・

 

このようにマフィアの世界にしても、エヴァ・マリーとの恋にしても妙に単純化されてしまっていて、もっと深く深く掘り下げて欲しいという欲求はふくらむわけで。
でも、お話はよかったです。
(なんか変な表現だけれど、とにかく作品自体はいい感じなんです!)

 

表面的には予定調和のストーリーを追っているだけのような淡泊さを感じました。
ストーリーをひとまず流しているだけ、というか。
内容に意外性もあまり感じられず、その分もっと深く描き込んでくれるとおもしろさが広がったのかもしれませんが、その点はちょっと残念。
尺の関係からも仕方ないと言えばそれまでですが、バウなどで単体として上演してもらったほうがもっと面白い作品になったのかも?
中で描かれているエピソードはどれも面白いと思うのですが、なにせ描き方が浅いので「もっと面白くなるのに!」という

「もっともっと感」?

が増幅します。
それぞれのキャラクタや状況の描き方がもっと深くなると、最後の主人公の死の説得力がもっと増して見れるのに、とも思いましたが。

つまりは安心して見ることができるともいえるけれど、もう少しピリッとした何かがあるとよかったなぁ〜。

と書いていても、私には面白い作品に見えるんです。
プロットがしっかりしている?ので混乱もせず、ストーリーも言いたいこともはっきりわかる。しかしながら舞台では描ききれない事によってこんな印象を持ってしまうのでしょうか?
どうにも上手く説明が出来ないなぁ。ほめ言葉も上手く書けない。
にもかかわらず、このいい感じ感はなんなんでしょう?(笑)
スケールの広がりなのかな?

 

ホテルの模型。
妙につまらない模型が出てきてしまったので、チープなホテルじゃん?と少々覚める。
パンフの資料写真を見るとなるほどな造形ではあるのですが、なにかすごい娯楽施設であるという『イメージ』さえ持てれば、何も模型でなくても・・・とも思ったんですが。
イメージに頼る演出ならば、いっそのことそこら辺も創造力にまかせられるような演出をかませばよかったとか。
どうでもいいかもしれないけれど。

 

●ダンシング・スピリット!

とにかく

踊りまくり!

始まる前は作曲家の布陣に不安を覚えはしましたが、始まってみれば宙組のパワーに圧倒されたままフィナーレを迎えてしまいました。

今回の音楽はレビューとしては非常にオーソドックスな作りだったと思います。とにかく宙組が踊るために脇に徹するという雰囲気を感じました。
今回の作曲家さんを聞くと、私が好きなは高橋城さんや吉田優子さんは音楽の個性が強すぎる傾向があるのかもしれません。
今回の仕事は、非常にシンプル。
場に沿うモチーフに宝塚的なアレンジを加え、更に決して飽きさせない音楽。
歌になると反対にそんなにあくが強くないだけに記憶には残らなかったりするのですが、全体としての曲のイメージやスタンスに大人の抑制?が感じられ好印象でした。

しかし宙組のダンスは非常にエネルギッシュ。
エネルギッシュなダンスの舞台には派手な音楽がつく所ですが、今回は煽りすぎません。なのでしょうか、終始エネルギッシュなのです。
それでは普通、踊っている側も観ている側も疲れてしまうと思います。
そこで、この今回の音楽。
そこそこ盛り上がった音楽でもあおりすぎず、その場をどこまで盛り上げるかはまるで踊っている生徒さん任せ。もしくはお客さんまかせ。(笑)

今回も鞍富真一さんがシンセパート?を担当されていましたが、今回はちょっと違う!
なんかすごいいい感じ。


和央ようかさんは、正直私には印象が弱くて、どうしても樹里さんや成瀬さんの方に目が行ってしまうのですが、反対にあの落ち着きようが怖いのかも。(笑)
専科組が自由に個性出しまくりで踊っていても

「ま、影の支配者は私だからね」(笑)

というように。あのクールさが、ファンにはたまらないのかなぁ?


花ちゃん(花總まり)の出番が少ないと言うか、印象が薄い舞台。
和央ようか&専科組が強すぎて、でる幕がなかった、と言うのもあるかも?
花ちゃんだけというよりは、娘役自体印象が弱い内容かなぁ・・・
宙組の娘役陣は、

弱含み?

そんなことないか。


成瀬こうきさん。
毎回書きますが、その笑顔は強烈です。
ただ出てきてニコッとするだけでも充分なのに、それで歌って踊って演技するのですからたまりません。どうしましょう。
間違ってもオペラグラスで覗いてはいけません。なぜって?思わず引きずられて自分も「にやぁ〜」としてしまうから。
いや、ほんと、

やばいって!(笑)

 

樹里さんの場。
となれば、

和太鼓!(笑)
なのか!?

いや、わかるんですが・・・
とにかくあの場は樹里さんの十八番ですな!(笑)
お顔がよりいっそう精悍になられたのでしょうか?

 

水夏希さん。
宝塚的少年の雰囲気をもった方とお見受けしました。
トップや専科さんなどの濃ゆい方々とは一線を画す、妙にすがすがしいお姿は印象的ですね。

 

あ、椿火呂花さん!
宙組に来ていたんですね!
あぁ〜、カムパネルラぁ〜って。(笑)
それを考えると、イーハトーヴっていい公演だったんだなぁ・・・
あの作品に出ていた人、結構覚えているしなぁ・・・
もう一度見たいなぁ・・・
やべ、思い出しただけで涙が・・・

 

誰だかはっきり判別できなかったのですが、とっても美しぃ〜男役さんがいました。
頬から顎のラインがすごくきれい&はっきり美人の男役?という感じ。
細かい仕草やフォルムが妙に色っぽくてドキドキしてしまふ。
いや、グラスで拝見すると、男役ではあるのに明らかに女性じゃん!って。(笑)
頭の中で男役さんは基本的に『男』として認識しているのですが、この方に限ってはグラスで拝見するとどうしても女性にしか見えないという。
後にパンフで確認すると、それらしい方は、

風輝マヤさん
夢大輝さん
遼河はるひさん

の三人の誰かと思われます。
立ち位置が、センターではないけれど、それなりに前。上位番手ではないにしても、少なくとも中堅以上、上位以下、しかしその中でも上過ぎず下過ぎないとなると、なんとなく

「風輝マヤさんか?」

が最有力。
団員さんの素のお顔では全く判別できませんが、パンフの舞台化粧のお顔だと確かに納得できる。
あの微妙なえくぼと、目尻の切れの良さ、顎のライン・・・

いや、ほんと、ドキドキしますよ。ほんとに。
私は外見で惹かれる事がないと思っていただけに(いや、まひるさんは歌がきっかけだったので・・・)

このドキドキはなんなんだ!>自分

というわけで。

審議は次の宙組公演へ持ち越しだ!

だ!

トップページ > 宝塚観劇日記一覧


watanet Takarazuka Side
This site developped by chihiro
All rights reserved, watanet & chihiro
E-Mail: chihiro at dream dot com
WWW:
http://www.watanet.org/~takarazuka/

戻る