戻る

トップページ > その他の観劇日記

映画

『ふたり』

原作:赤川次郎「ふたり」
製作:川島国良、大林恭子、田沼修二
監督:大林宣彦
脚本:桂千穂
音楽:久石譲
出演:石田ひかり、中島朋子、尾美としのり、柴山智加、他
上映時間:155分

1991年5月11日松竹系公開作品

主観星:★★★★☆


大林宣彦監督による新尾道三部作の一作目。

大林作品にはまってしまったきっかけになった作品だけに、個人的評価は

「観てほしい!」

です。
そのようなひいきめな評価を除いても、きっとおもしろいと思う。
つくりは手堅いですから、観ても失敗することはないでしょう。

しかしながら、実は赤川次郎の作品は好きではない。
『ゲームの達人』などの作家と同じような感覚があるのが好きではない。
好きではないので、赤川次郎作品なんてほとんど読んだことがない。
だからもしかしたらこの認識は間違っているのかもしれないけれど、あのストーリーの軽さがどうも好きになれない理由だと思う。
家庭用ゲーム機でロールプレイングゲームをやるのとも似ている。
トラブルが予定調和で襲ってくるという。(笑)

とはいうものの、この映画は好き。

小説がまるでうそを前面に出されてしまっているような感じを受けるのに対して(これは小説に対する認識が間違っているのかもしれませんが)、映画にされるとそのうそが映画のリアリティーと中和してしまうからなのでしょうか。

とにもかくにも、赤川次郎の原作よりは出来ている映画だと思います。
赤川次郎に引きずられて観ていない、という人がいるようでしたら、これはもったいないですね。大林マジックを信じて観てほしいです。

 

警告

以下、作品のネタばれ的内容の記述がある可能性があります。
あらかじめご承知の上、各自のご判断でお読みください。

前のページに戻る

 

何が良かったんでしょう。

普段意識することのない死があまりに近くに描かれているからでしょうか。

淡々と流れる時間と音楽だけでしょうか。
表層的な部分では好き嫌いはいえるのですが、それ以外の全体に流れる何かが良くわからないのですが、私にはよいです。大林マジックなのですか?
その全体に流れる何かが私には具体的に表現できないし意識できないので、ここには書けません。もし今後それがわかるようでしたら加筆しましょう。(笑)

となれば、表層的な部分の好き嫌いぐらいは書いておくとして。

まずはキャスト。
みんな普通な感じがよい。
大げさで派手な演出があるわけではないし、淡々と時間が流れてゆく、というのが良い。

まず、千鶴子役の中嶋朋子のファンだったので、彼女が出てくるだけでかなり盛り上がる。まるで画に描いたような才媛ぶりなので・・・ ってそれらのほとんどは設定上の話。実際には美人で性格がよい、という部分しかわからないですね。それでもまるでイコールになってしまう部分が彼女の存在感か?それじゃあまるでオードリーですがね。
そして実加役の西田ひかりの低いテンションの演技。
真子役の柴山智加のショートカット(笑)。ま、それは冗談として、これまた活発な役でありながらも
神永役の尾美としのり。ここで超二枚目になられてしまうと引いてしまうでしょうが、落ち着いた演技に好印象。

そして音楽。
音楽が印象的に使われていると、どうしてもそれだけで評価が上がってしまう私は、劇中でも印象的なシーンの、『第九』とシューマンの『ノベレッテン』、そして『草の想い』の使われてた部分はいずれもよい。
音楽のテンションにシーンが絶妙にシンクロしているのは、特にそれぞの楽曲が印象的なだけに観ていて引き込まれます。
印象的なシーンで音楽を使っているのですからあたりまえかもしれませんが、その流れがあまりに良いです。

しかしながら、発表会でシューマンの『ノベレッテン』を演奏するところで、曲の後半にシンセサイザーがかぶさって曲をより盛り上げていますが、あれはいらないと思うのですが。
あの手法が大林監督的といえばそれまでですが、どうも・・・

ストーリーも全体を流してはよいのですが、はじめの実加が襲われるシーンは、何か取って付けたような感じがします。映画では千鶴子が出てくるきっかけが必要なんでしょうが、映画以前にNHKで放送された版では、この部分は違っていたように感じます。
どちらがよいというのではないのですが・・・

結局、いやなところと言ってもNHK版と比べた際の違いで、NHKをオリジナルと考えるとどうしてもその違う部分が気になってしまいます。
なので、きっとこれは些細なことですね。
あえて嫌いな部分を上げてもこの程度です。

んー、ストーリーについて何かいえればよかったですが、今の私にはどういってよいのかわかりませんので、今回はこのまま終わり。

トップページ > その他の観劇日記


watanet Takarazuka Side
This site developped by chihiro
All rights reserved, watanet & chihiro
E-Mail: chihiro at dream dot com
WWW:
http://www.watanet.org/~takarazuka/

戻る